ログ(2015年2月)

テキストサイトに幽霊は出ない(2/1)

 テキストサイト共産党を立ち上げようと思い、綱領を作成することとなった。綱領を作成するためには、まずその理念を整理せねばならない。テキストサイト共産党は言うまでもなく、テキストサイトの共産化を目的とする政党である。そうすると、必然的に「生産手段の共有という共産主義の理念をテキストサイトに適用するならばどうなるか」という問題が浮かび上がる。

 この問題について答えを出すためには、テキストサイトにおける生産手段とは何かということを確定すれば良い。テキストサイトとはテキストを主体としたサイトであるとここでは措定する。さて、そうしてみると問題点は畢竟テキストの生産手段、もっというと、テキストの生産とは何か、ということになる。

 テキストの生産! テキストは何によって生み出されるのか。PCか。PCを共有とするのであればさほど難しいことではない。しかし、PCだけでテキストが生まれるわけではない。ならばPCに入力を行う指か。しかし指があるだけでは勿論何等のテキストも生まれない。そもそも指が行っているのは既に発生している「テキスト」を他者からの認識が可能となる形に変換するだけの作業ではないか。そしてそのような疑問はテキストが言語化された観念であることを炙り出す。観念もその言語化も共に精神の作用に属する。つまり、テキストとは精神作用の所産である。

 そうだとすると、精神作用を担うのは何か、という問題になる。魂の如き想像上のものを除外して考えるならば、ひとまず脳ということになろう。かくてテキストとは「脳が担うところの精神作用によって生まれる言語化された観念である」ということが導き出された。今やテキストの生産手段とは脳であることが明らかとなったのである。では、早速最初の問題について結論を出そうではないか。我々が建設しようとしているのはテキストサイト共産党である。テキストサイト共産党とはテキストサイトの生産手段を共有することを目的としている。ところでテキストサイトの生産手段とは脳である。よって、テキストサイト共産党の目的は……

 ええ、つまり我々はテキストが人類共有の遺産である「知恵」に基づくことを前提とし、今後も人類の文化の発展に微力を尽くしてまいりたいと。そのように考えているわけであります。同志諸君も革命的な前進を勝ち取ろうとしておりまして、まさにこれぞテキストサイトの文化大……いえ、なんでもありません。はい、はい。テキストサイト共産党は実際民主的な政党でありますので、皆様のご支持をどうぞよろしくお願い申し上げます。


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